皆様こんにちは。この度は東三河豊橋で初めて開催された第9回東海障害者歯科臨床研究学術大会に大変多くのご出席を頂きありがとうございました。当初の目標として、歯科医師の参加はもちろんのこと、普段患者と密接にかかわっている歯科衛生士、また各関係施設や関係部署の方々にたくさんご来場頂きたいと考えておりました。
周囲の方のお力添えとご協力により、来場者数184名(Dr83名、D.H他101名)、懇親会68名(Dr48名、D.H他20名と大盛況で大会を終えることができました。
また今大会では歯科衛生士交流会にも重点を置き、普段あまりできない他の医院や施設で働く歯科衛生士の意見交換が大変好評を頂きました。
今大会において、本部をはじめ準備委員19名、オブザーバー2名、また会員皆様、その他関係各所の皆様一人ひとりのご理解とご協力によりに盛会のうちに終了することができました。本当にありがとうございました。
最後に次回、第10回東海障害者歯科臨床研究学術大会(静岡県開催:大会長 服部先生)がさらなる盛会になるよう会員皆様のご協力を願いご挨拶とさせていただきます。
大会長 星野 周二
準備委員一同
豊橋市こども発達センター/名古屋医健スポーツ専門学校
歯科衛生士 森下志穂
第9回東海障害者歯科臨床研究会及び学術大会に参加して
平成29年7月23日(日)、第9回東海障害者歯科臨床研究会 総会及び学術大会に参加させていただきました。
大会テーマは「地域医療における人材育成」として、 午前は認定研修会が行われ「地域に生きる障害者と歯科医療センター」というテーマで都築裕之先生のご講演がありました。都築先生は豊川市にて障害福祉サービス事業所あけぼの作業所・グループホームおひさまホーム・地域生活推進センターの管理者としてご活躍されています。知的障害者福祉の歴史のお話から、歯科医療センターの障害者福祉に果たしてきた役割、作業所利用者からのメッセージ、今後の事例を交えわかりやすくお話ししていただきました。時代とともに考えや環境などが変化から、障害者施策も大きく変容してきたという歴史のお話しを拝聴し、私たちは医学的な勉強の機会は多いですが、障害者をとりまく環境や法律など福祉の視点での勉強の機会は少ないと感じました。患者支援を考えるとき、医学的な問題だけではなく背景を知ることがとても重要です。医療だけでなく福祉の視点も含め患者に関わっていきたいと思いました。
昼食の時間には、昨年から行われている「歯科衛生士の情報交換会」に参加させていただきました。地方会の場面で、より身近な歯科衛生士同士のつながりをもつ(仲間作り)という趣旨で行われました。参加者は約30名で7グループに分かれ情報交換を行いました。職場の話や、困っている事、疑問に思っている事、認定歯科衛生士に挑戦したいなどいろいろな話題で盛り上がっていました。参加者の感想では「参加して良かった」という意見が多く聞かれました。今回の出会いを大切にし、横のつながりから自身の発展や東海地区の障害者歯科の発展につながる良い機会になったのではないかと感じました。
午後からは東海障害者歯科臨床研究会学術大会がありました。「障害者歯科の地域での普及発展をながって・・・-障害者歯科に魅せられる人を増やすには―」をテーマに、梅花女子大学の森崎市治郎先生のご講演がありました。歯科障害者歯科診療の現状と課題・行動調整の基本・医療的ケア児と口腔保健、新たな課題についてお話していただきました。最後の言葉”医療関係者も知的障害者に慣れていない・知的障害者も歯科に慣れていない” ”障害のある人に歯科のスタッフが慣れる・障害のある人が歯科診療に慣れる”とありました。地域での普及には、患者の行動変容だけではなく、歯科スタッフ側が慣れることの大切さも伝えていく必要があると感じました。
今回、東海障害者歯科臨床研究会総会・学術大会に参加し大変勉強になり感謝いたします。東海障害者歯科臨床研究会の益々のご発展をお祈り申し上げます。
参加者Voice
愛知県心身障害者コロニー中央病院 歯科
歯科医師 横山善弘
第9回東海障害者歯科臨床研究会総会および学術大会に参加して
平成29年7月23日(日)に第9回東海障害者歯科臨床研究会総会および学術大会に今回初めて参加させていただきました。
私は以前まで大学病院の口腔外科で勤務していたため、障害者歯科の研究会や勉強会に参加させてもらうことは初めてでありました。今後障害者の歯科治療に携わることがメインになることから、今回の研究会は非常に有意義なものでありました。午前には「地域に生きる障害者と歯科医療センター~ノーマライゼーションとリハビリテーションの実践~」というテーマで都築裕之先生のご講演がありました。まずは知的障害福祉の歴史から始まり、法律や制度を経時的に示してもらい現在に至っていることがよくわかりました。医療や福祉などのさまざまな領域で活躍するスタッフが、障害者を支えていかなかればならないと再度認識させていただきました。
午後からは「障害者歯科の地域での普及発展を願って・・・」―障害者歯科に魅せられる人を増やすには―というテーマで森崎市治郎先生にご講演いただきました。
障害者患者の対応については、日々の診療による経験から毎日どのようにしたらいいのか、私自身常に悩んでおりました。教科書の知識を得て対応しておりましたが、今回の公演でさらに具体的な対応方法をお聞きで出来て勉強になったと感じております。かつての歯科医療は健常者の齲蝕や歯周治療や補綴処置が中心であったと思われますが、近年は高齢者や障害者とさまざまなジャンルが広がっており、患者のニーズに応えていかなればならない時代と考えております。自分自身もこのようなスペシャルニーズに応えられる歯科医師になるため、日々勉強しいき診療に携わっていきたいと思っております。私の同級生でも障害者歯科に携わる先生はあまりいないというのが現状であると思われます。私も今後さらに障害者歯科が地域で普及発展して、また障害者歯科に魅せられる人が増えていき障害者の対応が可能な歯科医院やセンターも増えていくことを願っております。
最後に東海障害者歯科臨床研究会の益々のご発展をお祈り申し上げます。