第4回東海障害者歯科臨床研究会開催のお礼
今研究会はミニ学会という観点ではなく、学会では取り上げにくく、またタイムリーな話題を、できるだけ堅苦しくない形式で、とのコンセプトで開催しました。そこで、近年、医療的ケアを要する在宅重度障害児の増加を見すえて、私達が地域で、どのような支援ができるかを考える機会にしたいとの思いで、基調講演とシンポジウムを企画しました。 基調講演は、名古屋大学大学院医学科に日本で2番目に今春誕生した障害児(者)医療学教授の三浦先生に、「重症児の医療福祉の現状と課題」についてお話しいただきました。それを受ける形のシンポジウムでは、重症児のお父様の出生後からの本音の苦労話にはじまり、その子供たちを看護する訪問看護ステーションのナース、学齢期になって通学する特別支援学校で摂食嚥下コーディネーターとして活躍する教師、さらには学齢後に地域でデーサービスを受け入れる施設職員に、それぞれの立場で主として、食べる機能の問題点について述べていただき、合間に関連の方々や三浦教授からコメントをはさみながら議論を進めました。その上で、歯科側から実際に重症児の訪問歯科診療やリハビリを行なっている歯科医と歯科衛生士に摂食嚥下障害に関する取り組みを紹介いただきました。その中で、地域の重症児に対しては、こうした多職種間でのネットワークで支えていく必要性が強く求められること、その中で口腔に関わる歯科関係者の関与が、今後ますます期待されてくることなどが、話し合われました。 障害者歯科の中でも、これまであまり陽の目が当てられなかった在宅重症児問題について、多少なりとも意識をもっていただき、それぞれの機関で少しずつ取り組みが行われるきっかけになれば、今大会の意義があったかと思います。 大変多数の方々のご参加にこころより感謝し、運営面で不手際があったことをお詫び申し上げます。 |
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